カイロとの出会い
現在はカイロプラクターとして人様に施術を施しておりますが、私とカイロプラクティックとの出会いを手短にお伝えさせていただきます。

今を遡ること10年ほど前。
朝、目が覚めた私は自力で動くことができなくなっていました。前の日まで普通に生活していたのに、突然その日を境にひとりで動くことができなくなったのです。
大学病院で検査を受けた結果、さらに驚くべき結果を告げられました。
一度に椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、湾曲性腰痛という3つの病名がつきました。
全て骨格の歪みが原因でした。

実は大人になってから交通事故で車外に投げ出されたり、強風に煽られて3メートル転落したり、目の前で大型工事車輌のタイヤが突如破裂して自転車ごと7メートルも吹き飛ばされたりと、それまでに何度も救急搬送されていたのです。
いずれも命に別状はなく、治療後は普通に生活をしていましたが、幾度となく地面に叩きつけられた私の骨格は歪みに歪んでいたのでしょう。それがある日一気に吹き出したようでした。

当初私は医学の力を借りて治すつもりでしたが、そんな私に医師はカンファレンスで意外なことを言いました。
「成人の湾曲を治すことは難しいですが、ヘルニアについては飛び出した部分を切ってしまえば、外科的に手術は成功です。同じように狭窄症も狭窄した部分を広げてしまえば手術は成功です。ただ、それであなたの痛みがなくなる保証はどこにもありません」
一瞬意味が分からず困惑する私に医師はこう続けました。

人間の身体はそんな単純なものじゃない。切り取った椎間板は時間と共に腰椎と癒着する可能性がある。狭窄症にしても同様で、広げたことで手に力が入らない、痺れるといった今とは違う症状が出るかもしれない。そういったリスクがあることも理解した上で選択した方が良い
その時私が理解できたことは手術をしたら最後、手術前の身体には戻れないということと決断した責任は全て自分自身が負わなければならないという2点でした。

考えた末、手術以外の方法を試してみて、どうしてもダメだったら手術をしようと決めました。
それから半年間、評判の良い整体院や鍼灸院などいろいろ紹介を受けて通いましたが、まったくといって良いほど効果はありませんでした。

そんな時出会ったのがカイロプラクティックでした。
私を施術してくれた先生はアメリカの大学で技術を習得した方でしたが、たった3回の施術で将来は車椅子生活になる可能性が高いと言われていた私を元に近い状態に戻してくれました。
お礼を言う私に先生は「僕が治したんじゃない。僕はただ神経のブロックを解除しただけ。あとはあなたの脳が骨格設計図に近くなるように少しづつ元に戻していったんだ。」と仰いました。
にわかには信じられないと思いますが、これは実際に私自身が体験したことです。
私はこの体験を通して、私たちのもつ驚くべき能力を広く知ってもらうために自らカイロプラクターの道を志しました。